経筒(伝北九州出土)

機関管理番号
1132-0
分類
考古
作品名かな
きょうづつ(でんきたきゅうしゅうしゅつど)
員数
1口
出土地
伝北九州出土
時代世紀
平安時代・12世紀
品質形状
銅製 鋳造 鍍金 ガラス製(宝珠) 火焔宝珠紐 傘蓋 八角宝幢形
法量
総高41.5 筒身幅15.0
銘文等
筒身籠字線刻「佛子慈印/妙法蓮華經巻第一 如法書寫法華經/妙法蓮華經巻第二 安置金銅寳塔中/妙法蓮華經巻第三 彌勒出世説是法/妙法蓮華經巻第四 一切衆生能引導/妙法蓮華經巻第五 畨畨出世諸如來/妙法蓮華經巻第六 轉轉説法亦如是/妙法蓮華經巻第七 自他滅罪生□〔善〕願/妙法蓮華經巻第八 必生極樂講菩提」
所蔵者
奈良国立博物館
 銅板打物製、鍍金の施された大ぶりの八角宝幢形経筒で、蓋、筒身、蓮華座からなる。蓋は甲盛りのある被蓋式の傘蓋で、周縁部を八花形に縁取り、頂部には蓮台付の火焔宝珠鈕を付す。火焔の中に奉安された宝珠は、緑瑠璃製の小壺で、身部と蓋部とからなる。小壺の身部は扁平な球形の空玉(うつろだま)からなり、蓋部は中空の壺形にかたどられ、さらに宝珠紐をもつ蓋と、肩部に突帯をめぐらせた身とが一体に作られている。この緑瑠璃製小壺は奈良・伝香寺の地蔵菩薩像の胎内に納入された舎利容器や、京都・竜吟庵の大明国師像に籠められた舎利容器と共通し、中国・宋より請来されたガラス製舎利容器とみなされる。筒身部は八角形で、各面の上半部には、「妙法蓮華経巻第一」から「巻第八」までの巻題を、下半部には妙法経を宝塔の中に安置し、弥勒出世の際には衆生を引導することを願い、あわせて自他の利益と極楽往生を祈念する、仏子慈印の願文が籠字で刻まれる。また蓋や蓮華座、基台の周縁部には、いずれも蓮弁の先からガラス玉を綴った瓔珞を垂下させ、華麗に経筒を荘厳している。経筒を宝塔とみなし、ガラス製舎利容器を奉安しながら、法舎利である経典を納め、弥勒の出世を期して埋納した経筒であり、また舎利と宝珠が同一視された経筒の遺例として貴重である。

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