千手観音像

機関管理番号
1105-1
文化財指定
重要文化財
分類
絵画
作品名かな
せんじゅかんのんぞう
員数
1幅
時代世紀
平安時代・12世紀
品質形状
絹本 著色 掛幅、観音菩薩立像:木造 漆箔 寄木造 彫眼 立像
法量
縦93.8 横39.5、像高53.0
所蔵者
奈良国立博物館
 千手観音は観音菩薩の変化身のひとつ。本図は上部に花型の天蓋、観音背後に舟形の光背、足元には七重蓮台と、美しい荘厳が完備され、画中の観音は比較的小さい。天蓋の草花は白でくくられ、瓔珞は金の切箔、光背では赤色地の帯に金切箔を連ね、外側は銀の切箔で唐草文様を形づくる。また蓮台や観音の衣には具色を多用する。花型の天蓋は十一面観音像(奈良国立博物館)、銀切箔の光背は、普賢延命像(松尾寺)等と共通し、具色の使用と合わせて十二世紀の表現といえるが、本図には截金による文様表現は見当たらない。光背のような円形内には、儀軌に従った持物を持つ四十二の正大手と、間際に多数の小手を表す。但し持物のうち武器の類は省略されている。平安後期の仏画では異様さを抑えるため、武具を小さく描く傾向が認められるが、その進んだ形と捉えられる。また腹前の椀は金属器ではなく、日常什器であった漆塗の椀として描く。総じて異形のほとけを、親しみやすい存在に表そうという意識のある作品で、大掛かりな修法の本尊画像類とは別の趣を示す。もともと木造の菩薩立像胎内に収められていた経緯もあわせて比較的、私的な礼拝の対象とされた画像であったかと想像される。

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