辟邪絵 栴檀乾闥婆

機関管理番号
1106-2
文化財指定
国宝
分類
絵画
作品名かな
へきじゃえ せんだんけんだつば
員数
1幅
時代世紀
平安~鎌倉時代・12世紀
品質形状
紙本 著色 掛幅
法量
縦25.8 横77.2
銘文等
詞書「世間の婦女のはらめるこをはらのう/ちにて損害しむまれてのちもいのち/おたちあるいは種種のやまうをあ/たふる鬼十五の種類あり童子のはゝ/なげきかなしむのこゝろさしをあはれみ/て栴檀乾闥婆といふものありてこの鬼/等のかうへをきりてほこにつらぬく/十五鬼いたみくるしみけむ」
所蔵者
奈良国立博物館
 邪悪な悪鬼の類を辟(さ)け除く、様々の善神を集め描く絵巻に含まれていた五図のうちの一図である。詞書に適当に漢字を当てなどして記すと、「世間の婦女の孕める子を、腹の内にて損害し、生まれてのちも、命を絶ち、あるいは種々の病を与ふる鬼、十五の種類あり。童子の母、嘆き悲しむ心ざしを憐れみて、栴檀乾闥婆といふものありて、この鬼等の頭を斬りて、鉾に貫く。十五鬼、痛み苦しみけむ。」と、図の意味を簡明に述べている。絵は特にその最後の部分に対応し、鎧と有角の獣の頭部を象る冑を着けた、忿怒相の栴檀乾闥婆が、柄に旗をくくりつけた三叉の鉾に、人形・獣形・鳥形など種々の頭部十五個をぎっしりと刺し貫いており、地面にはそれらの胴体部が血を撒きながら散らばっているという凄惨な情景を、環境描写は一切排除して単刀直入に、画面一杯に展開している。母親とこどもを護る善神ではあるけれども、この絵が婦女子に向けられたものとは到底言い難いであろう。このような表現は、この絵巻のどの図にも共通するところであり、製作意図について、辟邪という内容が重視されるべきか、それともこの表現そのものに意味が認められるべきなのか、なお検討を要しよう。

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全体

辟邪絵

平安~鎌倉時代・12世紀

国宝

奈良国立博物館